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これにより、給気冷却器の大きさを増やすことなく総熱交換量を約2.6倍とした。(図100)

 

b)320mm試験エンジン
2段過給時の排気温度をシミュレーションにより計算したところ、低圧段過給機出口の給気温度が300℃以上になることがわかった。
給気温度を下げるために、エンジンと高圧段過給機の間に設置される給気冷却器に加え、低圧段過給機と高圧段過給機の間にも給気冷却器を設置することとした。(図21、22)
これにより給気温度は約120℃下がることがわかった。

 

3.15 ギヤ幅低減

プロトタイプエンジンにおいて全長を短縮するため、ギヤ幅低減について検討を行った。
ギヤ幅を低減させた場合、応力の増加による疲労強度の低下やギヤ表面の面圧の増加によるピッチングの発生が懸念される。
このため、歯幅を従来の60mmから48mmに20%低減したカムギヤを製作し、この表面にショットピーニング施工を行い、表面に圧縮の残留応力を与えるとともに、ギヤ表面を硬化させ耐ピッチング性を向上させた。
これにより表面層の残留応力は、約−20kgf/mm2から約−130kgf/mm2に大幅に増加するとともに、硬さも約HV50向上した。(図101、102)

 

 

 

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